日本人労働者がドイツ人労働者もしくはドイツで働く日本人に対して最もうらやましく思っていること。
”長期休暇が取れるんでしょ!?”
残業がないんでしょ、と同率1位でよく聞かれることです。
(残業しない件はこちらの記事をご一読ください↓ )
今回はドイツでの休暇事情についてご紹介しましょう。
本当に取れます!長期休暇。 その日数は!?
ドイツの職場であれば、ローカルの企業であろうと日系企業であろうと、年間25日から30日間の有給休暇を取ることが義務づけられています。
なんと5週間から6週間分!!
しかも、自身の病気・家族の病気に関しては(たとえただの風邪でも)有給休暇とは別枠で休みを取ることが可能です。病院の診断書さえ有れば、病欠するのに有休を消化しなくてはならない、なんてことはないのです。
よって、有給休暇は純粋に心身のリフレッシュとして旅行や帰省、家族のために使うことができます。
ドイツ人は長期休暇で1か所にしか行かない?
有給日数が30日であれば、1年のうち6週間を有給休暇に割り当てることができます。
さすがに1度にすべての休みを取得することは稀で、だいたい2週間や3週間のお休みを2回、3回に分けて取得しています。
これだけ長い休暇があったら、きっとあなたならそのうちの何日を海外旅行、何日を国内温泉旅行、日帰りでディ〇ニーランドも行きたいし、田舎にも顔を出そうかなぁなんて考えてしまうのでは?
しかしドイツ人の頭にそんなアイデアは浮かんできません。
なぜなら、休暇は休むものだから!
行先をどこか1か所に定めて、ひたすらそこに滞在します。
観光するかしないか、滞在中に少し先まで足をのばすか、積極的にアクティビティに参加するか等の個人差はもちろんありますが、基本的には海の見えるところに出かけて長期滞在用のロッジを借り、ひたすら海辺に寝そべったり本を読むのが何よりの休暇の楽しみ方なのです。当然、携帯電話の電源は会社用はもちろんプライベート用もオフ。
なぜなら、休暇は休むものだから!!(2回目)
1週間程度の休みで弾丸ツアーを組んで、あちこちの都市をに行けるだけ行って、ひたすら当地の名物を探して食べる。という話はあまり聞きません。
ましてや職場に戻る前日に帰ってきてヘトヘトのていで仕事をするなんてもってのほか。よくドイツ人が日本人をからかうネタで旅行の話も出ますが、こちらにしてみれば、「放っておいてくれ」「それでも楽しいし、時間は貴重なの!」とつい口に出してしまいますが、一方で”休みを取っていても常に疲れてちゃ、なにか矛盾しているなぁ”と思うことも事実。
ドイツ人の気張らない休暇のとり方は食事にも現れていて、どこでもビールとソーセージは必須です。たとえ海の近くで海鮮にあふれていても、ディナーは豚肉料理を選びます。
「スペシャルだけれども、日常の延長」。
もったいないような気もしますが、これもまた、気分をリフレッシュさせる方法のひとつなのです。
休暇の日程は先に申請したもの勝ち
さて、せっかくもらえる有給休暇、いつ使うのでしょうか。
夏場とクリスマスがやはりメジャーです。次に人気なのが春分の日のあとに来るイースター。でも、その時期をわざとずらして取得することもよくある話です。職場によっては人事や上司から「夏とクリスマスはみんな取りたがるから他の時期にしてくれたら嬉しいな」なんてことを言われることも多いかもしれません。
旅行が好きな方であれば、移動費および宿泊費が高騰するハイシーズンをあえて外す休暇の取り方は一種のテクニックでしょう。
子供がいる場合は、保育園や学校の夏休みと冬休みにぴったり合わせる方が多いですね。
また里帰りなどの考慮も入るかもしれません。日本行きの飛行機にしてもチケットの値段が安い時期と高い時期はありますから、その点も考慮して帰省するという話もよく聞きます。
私もその1人で、2年に1度を目処に帰国していますが時期はバラバラです。年末年始に合わせることもあれば、6月や11月に帰省したりもします。
そして大事なのは同僚との日程調整。
早い者勝ちなところはあるので、どうしてもピンポイントで取りたい日程がある場合はすぐ上司に相談するのがベスト。即OKが出ればラッキーです。難色を示されたら第二候補の時期で申請しましょう。
自身に融通がきくようであれば、ほかの同僚の日程を優先して、それから決めるのもいいでしょう。部署によってはエクセルでそれぞれの希望日程を埋めていき、その後調整ミーティング、なんてところもあるようです。
意外と思われるのが、ドイツの場合、有給休暇を取得する時期に関しては上司ではなく部下が優先される職場がほとんどなこと。
部下の休暇を取りまとめてから上司が休暇の設定に入ります。ドイツ人は昇進したがらない人が多いのですが、休暇の時期決定権はその最大の理由だったりそうでもなかったり。上司は部下の休暇の日程全てが出そろってから自分が抜けても安全な日程で休暇を取ります。
上司のみなさん、ありがとうございます。お疲れ様です。
まとめ
いかがでしたか?有給休暇の日数から休暇中の過ごし方まで、日本とは180度違うように感じられたかも知れませんね。ドイツで働きたいと就活中の方、毎年の長期休暇を目指してぜひ頑張ってください!(もちろんそれが目的とは限りませんが)
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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