前回は、どんなタイプの上司がいるか少し冷静な視点で眺めてみました。
今回も引き続きドイツの職場に関して。
仕事上のコミュニケーションについて解説します。
上司についての考察は下記記事です。よろしければあわせて御覧ください。
多くの職場で求められる日報や週報の提出
会社の中で働く上では、チーム内での報・連・相(報告→連絡→相談)はとても大事な要素です。
当然、ドイツでも同様です。
またこれは新しい職場でのコミュニケーションの第一歩とも言えます。
入社当初はいろいろと配慮してもらえるとは思いますが、自発的な行動も求められることも事実。どういったことに気をつけていけば良いのでしょうか。
新しい会社で働き始めると、最初は日報もしくは週報の提出を求められることが多いです。企業側としては、それを元に新入社員のスキルを見極めて、トレーニング方針を決めていく側面があります。
ローカルの企業でも、業務に慣れていくにはOJT (On the Job Training)が基本です。働き始めた当人の様子を、まわりが観察しながらステップアップを図っていきます。研修内容をどの程度理解しているのか確認する意味でも日報/週報は大切です。
- その日何をしたか
- 現在担当しているプロジェクトはなにか
- 新しく学んだことはなにか
- 何か問題は発生したか
- 問題をどういうアプローチで解決したか
こういった視点で日報などを書いていくと、自分の中でも業務内容を振り返るきっかけになり、問題点や足りていない部分が明確になってくるというメリットがあります。後から読み返しても事情の把握が楽になります。まずはこまめに書いていきましょう。
前日と書く内容がかぶってしまっても問題ありません。同じ作業をしたとしてもその中で違いやスピードに変化があれば、その部分を書いておきます。
就職してしばらく経ってくると慣れてくることも多いでしょう。慣れてきたら数をこなすこととスピードアップです。
当面は、1日にこなせることが多ければ多いほど優秀なのです。数をこなすことを念頭にがんばっていきましょう。そしてやる気も見せていきます。
同僚とのコミュニケーション
広いオフィスにデスクが並んだ形のスタイルだと、他のスタッフの仕事ぶりを簡単に見渡すことができます。スモールトークが好きなおしゃべりな同僚がいたりします。ボーッと眺めることはおすすめしませんが、周りを見回して(もしくは隣に座るなどもしながら)仕事のスタイルを観察していきましょう。
ずっと張り付いてしまっても相手が負担に思ってしまうのでおすすめはしないのですが、声をかけて、「仕事を見せてくれないか」と話しかけていくといいと思います。相手の仕事の量によることも多いですが、時間をさいて教えてくれるはずです。
ただし、いきなり仕事を見せてと言っても、相手の仕事内容が分からなければ、また従事している作業の意味がわからなければ、隣りにいてもあまり意味はありません。「予め質問を持っていくこと」や、「同僚が外に行く時に同行する」「PC以外の作業があったら手伝う」ことを通して業務への理解を深め、コミュニケーションを取っていきましょう。
またミニキッチンへコーヒーを取りに行くときなどでも、誰か既にいたりするものです。仕事のことでも世間話でも、なにか会話ができたら楽しいですね。
入社当初は、まず顔を売ることから物事が始まります。
与えられた仕事をこなしながら、スタッフ全員に声をかけることができたらすばらしいです。もちろん、事務所の規模にもよるので、最初から全員に向けての発信は難しいこともあります。
ランチを一緒に囲むのも、話をするいいチャンスですね。お菓子などを持っていっても喜ばれるでしょう。
旅行のおみやげは必要?職場への差し入れについて
余談ですが、ドイツ人は旅行の帰りにお土産を買ってくるというのは、あまりありません。
旅行先のお土産よりも、「自分の誕生日にケーキを持ってくる」「なにか個人の記念日にかこつけてクッキーやケーキを持ってくる」ことの方が頻度が高いです。「実家から美味しいお菓子や果物が送られてきたから、みんなで分けたくて持ってきた」なんてこともありました。ここのあたり、職場が国際色豊かだと、持ってくるものにもそれぞれの個性が見られて面白いです。
人それぞれではありますが、職場の雰囲気もアットホームな感じにしたい人は多いようです。受け取る方にしても、美味しいものを仕事の間に食べられるなら嬉しいもの。日本で言うところの差し入れのような感じでしょうか。私も自分の誕生日と配置換えのあいさつの際にケーキを持参しました。みんな喜んで食べてくれたのは嬉しかったですね。
また、それぞれの仕事のペースがありますから、みんなで揃って食べるということはありません。ケーキにしても、箱を開けて、もしくは大皿に出して、切り分けナイフとフォーク、紙ナフキンを添えてテーブルに置いておくだけです。そして社内メールで「ケーキ持ってきたよ。楽しんでね!」と送ります。午後に見に行くともう空っぽ。そんな感じです。あまり気負わなくて大丈夫。
まとめ
ドイツの職場でのやり取りが少し想像できたでしょうか?業務内容に関する必須のコミュニケーションはもちろん、同僚とのブレイクタイムのようなちょっとしたコミュニケーションもスムーズにできるようになると職場に行くのが楽しみになりますね。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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