カンパニーカーってなに?日本の社用車と違うの?

ドイツの職場
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前回はドイツの交通機関についてお話しました。

今回は会社支給で車を持つ手段。カンパニーカー制度について、ご説明します。

カンパニーカーとは

ドイツにおいて、車は消費財であると同時に資産。

給与の一部として、社用車を利用する権利も人事に請求することができます。

この社用車利用権利なのですが、社外での業務に限らず、通勤とプライベートでも利用できる権利なのです。

そうなるとほとんどの場合、自身で車を購入する必要性はなくなりますし、社用車自体はリースで会社が保有しているものなので、定期的に新しいものに乗ることができます

また、整備費用も会社もちなので「ちょっと不調かな?」と感じたらすぐにガレージショップに持ち込むこともできます。定期点検や車検ももちろん加入済み。

後述しますがもちろん車両保険も付帯しています。安全運転が第一ですが、万が一のことが発生しても、対応はきちんとできます。

カンパニーカーを申請するとどうなる?

冒頭で給与の一部と書きました。

カンパニーカーの利用を請求する場合、面接で話されていた給与額よりも手取り額は減額されます。

天引き税金の金額も変わってくるので、会社付きの税理士と要相談のこともあります。現金での支給ではなくモノでの支給になるのでシステムとして存在はするのですが、手続きは少し面倒な部分があるようです。

手間はいろいろとかかってしまいますが、しかしそれでも、会社リースの社用車を通勤と日常においても使うことができるのは多くの人にとって大きなメリットではないでしょうか。

どういう契約になるの?

カンパニーカーに関しての契約は、雇用契約とは別に付随契約の形で結ばれます。

所有の方法もいろいろあるようですが、所属している企業がリース会社から車をリースして、社員に貸し与えている形が一般的なものになります。

ガソリンの支払い方法や損害保険の適用範囲などは、会社と被雇用者が(時には税理士も交えて)個々に詰めることになります。

私がよく聞く話は、一般的に「ガソリンは会社支給のスタンド支払専用カード」、「損害保険は通勤と契約書に記載された勤務時間内での適用」という事例です。

この「スタンド支払カード」というのは、ガソリンスタンドの運営会社が、BtoBでオファーしているもので、ガソリン(もしくは軽油)の給油のみにターゲットを絞ったクレジットカードになります。クレジットカードですから、給油に際してはカードを提示し、暗証番号を入力するのみで支払いが完了します。企業側にもメリットがあって、このカード専用の割引プランも用意されています。(有名どころでは大手Aralが発行しているTankkarteがあります)

*ただ、注意しなければならないのは、このカード、あらかじめ、給油する油種を決める必要があります。軽油専用の会員カードでガソリンの給油はできません。

プライベート利用に関しては、給油もプライベートでの支払いになることが多いようです。その場合はガソリン(もしくは軽油)の使用量と走行距離を管理する必要が出てきますから、走行終了時は常にメーターに出る走行距離をメモしなくてはなりません。定期的に走行距離のメモ(もしくは表)の提出義務があります。

損害保険に関しては別口で加入するか、既存の保険に特約をつけてもらい、その分は個人で支払うようです。

注意点

契約の性格上、企業側としては無制限にオファーしているわけではないようです。

リサーチしてみると、

  • 頻繁に車を使う必要のある役職
  • ある程度上級の管理職

にスポットを当てた契約のようです。

申請したとしても、すぐに許可の下りる契約ではありませんが、ある程度のキャリアを積んでいればチャレンジする価値はあると感じます。

もちろん社用車ですから、車種の選択にはある程度の制限がかかるのも事実。

また、前任者に対し割り当てられていた車にリース期間が残っていたとしたら、その残存期間が終了した後に新しい車と交換ということになります。

電気自動車導入の流れ

少し前まではディーゼル天国だったドイツ。しかし、昨今の環境意識の高まりと大きく話題になったディーゼル車の排ガス表記不正問題にからみ、ガソリン車と電気自動車の比率が増えてきました。また自治体によっては、一定の基準以下のディーゼル車は市内への進入を禁止する動きも出てきました。

ドイツではガソリンと軽油の価格差が日本のそれ以上にあります。経費削減を意識する上で、多くの企業がディーゼル車を導入していました。しかし上記のような風潮の中で、ディーゼル車を導入しづらくなってきていることも事実です。

長年、自動車業界のロビー活動で電気自動車の本格導入を渋ってきた連邦政府ですが、さすがにここにきて重い腰を上げてきました。今後は電気自動車の導入に向け補助金なども充実してくると思います。そうなれば社用車の電気自動車への転換と社内への電気スタンドの導入も一気に進みそうですね。これからの5年10年で一般的な車種の顔ぶれが一変するかもしれません。楽しみです。

まとめ

今回はドイツの社用車制度について書いてみましたがいかがでしたか?運転が好きな方は検討してみてくださいね。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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