この記事は、あくまで私が働いてきた企業で感じたものです。 ですので、すべての企業に当てはまると一概には言いかねます。 雰囲気を感じるような形でお楽しみください。
日々の業務の中で密接な関係を持つこととなる上司という存在。相手が日本人なのか現地人なのかによってタイプは大きく異なります。日本人の中でもいろいろな上司がいますが、生まれた国のバックグラウンドが違うとなるとさらに違いは出てくるものです。少しご紹介しましょう。
日本人の上司
ドイツなどヨーロッパに進出している日本企業は、得てしてムラ社会のような日本企業特有の社風がさらに濃くなる風潮があります。肌で感じたものとしては、
- ちょっと時代遅れのような、時間をかければいいものができるという考え方
- 長く事務所にいた人間=エライ
- 上記2つに関連して暗に残業を強制する風潮
- 自分の話が長く、人の話をあまり聞かない
- 相談に乗っているようで、実は自分の暇つぶしに付き合わせている
- 嫌っている人間は周りも巻き込みとことん疎外する
- 人数はそんなに多くないにもかかわらず、派閥を作りたがる。
少し批判がすぎる点もありますが、こういった点がこちらに進出している日本企業や駐在として赴任している日本人上司には目に付きます。すこし前時代的で、一緒に働いていてもちょっと辟易とするところはありました。
もちろん、日本人同士でダイレクトに意思疎通はできるので良い点はあるのです。ただ、ヨーロッパに来てまでこんな環境で働かなくてもいいなぁと思うことがしばしばあったのも事実です。
ドイツ人の上司
ローカルの人間が上司だった場合、どういった性格を持っているのか。以下に列挙してみます。
- 時間にはきっちり
- 効率性重視。同じ作業でも結果が同じであれば速くこなせたほうが偉い
- サバサバしていて、あまり他人に興味がない
- 自分のことの自慢はひたすらしてくる上に、話が長い
- 仕事が終わったらさっさと帰る
- 家族愛はとびきり大きい。とにかく家族のために休む
こういった点が散見されます。Time is money.の考えはとても深く浸透していて、あまり無駄なことに時間は費やしません。
*仕事中の雑談や休憩スペースでのスモールトークが無いというわけではありません。むしろ仕事中でもいろいろと話しかけてくるのですが、これもコミュニケーション(同僚とのスムーズな意思疎通も仕事の一部というニュアンス)の一貫という感が強くて、たまに冷たく聞こえたりもするんですね。
加えて、個人主義が強いきらいもあります。いろんなことに対して自分視点で話してくることが多いです。相手の立場になって、、、というのはあまり期待できないかもしれません。
ローカルの人間が定時に帰るのは本当です。体内時計はきっちりしています。
この点については別枠で記事にしたのでぜひ御覧ください。
ドイツ人は残業に関しては、ある種「罰」のような感覚を持っています。
- 能力が足りないから残業せざるを得ない
- タイムマネジメントに不備があったから残業せざるを得ない
ですので、決してしないということでありません。期日にはきっちりまとめて資料も完成させますし、バックアッププランももちろん出来上がっています。
家族愛はとても大きいです。
これには私も感心するところがありました。家族の写真は常にデスクにありましたし、パソコンの背景画面も子供の写真を設定してあったりします。
第一子が生まれた後はSNSのグループの中でひたすら自慢です。こんなにかわいい、こんなこともできる、こんな子他にいないわ!のオンパレードで少し辟易することもあったりなかったり。いえ、でも我が子を溺愛できるのは良いことです。
休暇中は家族サービスというよりも、家族で楽しむ・子供と一緒に思いきり遊ぶというスタンスを取る同僚が多かったです。また親の話もよく聞きました。「趣味はこれこれで、もう〇〇歳なんだけどまだまだ元気なんだよ」「今度親戚も交えて一堂に会するんだ。総勢で30人超えるんだ、すごいでしょ」などなど。ニコニコ顔で話されるものですから、こちらもついニヤけてしまいます。
それぞれにどう対応するか
今日は「上司」をテーマに少し批評的に書いてみました。もちろん働いていて楽しいことはたくさんあるのです。ただし、そればかりではなく、ネガティブなことも多いのも事実。そのあたりを書き出してみました。
また、こちらの企業でのシチュエーションとして日本人と現地人の両方を上司に同時に持つということは大いにありえます。
残業して頑張れと言う日本人上司、残業するなと言う現地人上司、両者の板挟みになるのはよく聞く話です。残業代が出るとしても出ないにしても定時に終わるに越したことはないと思うのですが、日本人にはまだまだ浸透しない考えなのかも知れません。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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