お祈りメール
日本の就活生には苦悶でしかないいわゆる「お祈りメール」
せっかく応募した企業からの悲しいお断りのお知らせです。
ドイツでも、この「お祈りメール」、しっかり存在します。
「今回は弊社に応募してくれて有難うございます。
厳正なる審査の結果、他の応募者の採用を決めました。
あなたにとってはポジティブな返事ではなくてごめんなさい。でもこれはあなたの可能性を否定するものではありません。あなたの今後の活躍をお祈りします。 」
企業によって書き方に差はありますが、要点を抑えると、こういった文面のメールになります。
中には、「膨大な応募の中から適任者を選ぶのはとても困難な作業だった」とか「社内での選定にとても多くの時間を使った」、「あなたの希望の職種をいろいろ見てみたけれど、それぞれのポジションは埋まってしまっていた」など選考の困難さのアピールの文面も散見されます。
(ちなみにイギリスでは面接のフィードバックとして、どの受け答えが良かったか、どの回答があまりポジティブに受け取られなかったのかといったことまで応募者に通知してくれるそうです。有難い反面、精神的には少しダメージが大きそうですね。未経験ですが。)
ドイツで就業は、しやすいのか難しいのか
倍率で言えば、日本に比べればまだドイツは就職しやすいと言えるかもしれません。
しかし、総合職よりも専門職が多く好まれる世界ですので、そもそもの枠があまり大きくありません。求職者もポイントを絞って就活に臨む必要が出てきます。
試用期間が6ヶ月あり、その期間中は予告なしにクビを切ることができるので、実際に入ってみてから人物を見極めるスタンスの企業も多くあります。
ただし、解雇するのも新しい人を雇うのも各種手続きやデスクの準備等手間がかかることも確か。
面接時点で慎重に見極める企業ももちろんたくさんあります。
また、経験値で自分を上回る強力なライバルがいたら、そのポストはやはり他の求職者に移ってしまうことに。
「枠自体が少ないので応募者も少なく、倍率は低い。しかし就職し難いのも事実。」ということになります。
ドイツの就職事情の詳しいお話は、下記にまとめていますので参考にしてください↓
企業からの合否連絡
企業に応募のメールを送ると、だいたい6割ぐらいの確率で返事はきます。
全部の応募に確実に返事が来るわけではありません。
そのうえ、前回の記事でも書きましたが、応募したことすら忘れた頃に急に返事が来ることもしばしば。
気長に、根気よく。
返事が来ない場合は保留にしておき、他の求人にトライし続けましょう。
まとめ
応募した企業にすべて合格する人なんていません。就職も相性が大事です。早々に決まり、「うーん、なんかしっくり来ない。働きがいがない」などと悩んでしまうよりも、じっくり選んで、自分の人となりをちゃんと評価してくれる企業に入って働きたいものです。
就活で壁にぶつかってしまったら、頼れる機関もあります。
人材紹介会社で、もっと強力にプッシュしてもらうよう頼んでみることもいいでしょう。今までに就職に成功した人の人となりを聞いてみるのも悪くありません。履歴書のアップデートや、読まれやすい志望動機の書き方など、改善点はまだまだあるはずです。
Arbeitsagenturで、もっと突っ込んでローカルの企業がどういった人材を求めているのか聞いてみるのも、すばらしいアイデアです。
「いかに山のように存在する求人の中から、自分にぴったりのものを見つけるか」。
やってみて損なことはひとつもありません。トレーニングを改めて行い資格を取得してもいいのです。ワーキングホリデービザなどを取得していたら、アルバイトでまずは働き出してみるのも面白いです。(私もドイツ滞在中にはアルバイトを経験しました。飲食関連は、最初の一歩としては入りやすいです。)
友人に頼ってみて、その友人の、もしくはそのまた知り合いが勤めている会社で、求人を出すことはないかリサーチすることだってできます。
「やめた社員が、次に推してくれる人材こそわれわれが欲しい人材」
という話を聞いたことがあります。もともとは社員だったのですから、そこの職場の雰囲気はよく分かっている人間です。その人が、「この人、後任におすすめです」と言ってくれれば、色眼鏡ではありませんが、その企業の人事担当もかなりポジティブに新しい人材に興味を持つことでしょう。そういったシチュエーションになれば採用の可能性も広がってきます。
それにしても、
ドイツでもやっぱりお祈りメールはお祈りメール。
就活においては、お祈りメールは避けて通れないかもしれません。
ただし、気持ちの切り替えは大事。人材紹介会社には山のように求人情報が眠っています。数撃ちゃ当たる、ではありませんが、いろいろな会社にアタックし続けていくのは大事です。
”また1つ経験値が上がった”と受け取り、先へ進みましょう!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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