日本より多い?少ない?ドイツの祝日

ドイツで生活
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今回はドイツの祝日について解説します。

前回の記事で最も重要な祝日の1つ、統一記念日について書きました↓

州によって休日の数が違う?

全国的に実施されている法定祝日は9日あります。日本の16日に比べると随分少ないですね。

ただしドイツの場合、州ごとに祝日を制定することができます。
(ドイツは連邦制を取っています。国としてみた場合、連邦政府がその代表となり、国外にいるとその役割が大きく見えがちです。しかし、社会のルールやシステムに目を向けると、各州に大幅な裁量権が与えられています。祝日制定権もその一つです。)

つまり、州によって祝日の数に差があります。

例えば最北の州、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州では10日、南部のバイエルン州では15日の祝日が制定されていて、5日の差があります。

よく言われるのが、カトリック教徒が多数派の州では休日が多く、プロテスタント人口が多い州では休日は少ないということ。

シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州は確かにプロテスタントの教会が多い州です。そして実際プロテスタントの人の数も多い。
一方バイエルン州はドイツにおけるカトリック最大勢力です。(時が止まったかのような中世カトリック建築もいっぱいあります。)
そして上述の5日の祝日の差ですが、バイエルン州で追加されている多くの祝日はキリスト教に関連したものとなっています。

*去年まではベルリン特別市が9日と最小だったのですが、2019年から3月8日の「国際女性の日」を祝日としたことで10日となりました。

「小学校の時、子供はみんな(休みの多い)南に行きたがる」という話をドイツ北部に住んでいたときはよく聞きました。
バイエルンに住んでいるからと言ってそこまで休日の数が増えるのではないですが、それでも5日の差は大きいですね。

また、祝日以外でもカトリックにはそれぞれの聖人の日があります。有名な聖人の場合、それにちなんだイベントも各種行われています。
日本でも有名なものであれば「聖バレンティンの日」でしょうか。これは日本のバレンタインデーとルーツは一緒ですが、ドイツでは男性が女性に花などプレゼントする日として定着しています。

他には12月6日の聖ニコラウスの日。

この日は幼稚園や家庭などで子どもたちにお菓子が振る舞われます。
クリスマスの前哨戦のようなイベントです。この日あたりから、あと何日でクリスマスかな?とソワソワする時期に突入します。

そして11月11日の「聖マルティンの日」。

これは聖マルティンがイエス・キリストの精霊が化けた乞食に自らのマントを切って暖を取らせたという昔話にちなんでいるのですが、白馬に乗った聖マルティンのを先頭に、自作のランタンに火をいれて街を練り歩くイベントもあります。

日曜日が祝日だったら?

ドイツにはハッピーマンデーも振替休日もありません。

祝日が日曜日の場合はただの日曜日に意味合いが重なるだけで、他の日に移るということはありません。
日本の生徒や学生はラッキーですね。この感覚でいると、ドイツではちょっと損した気分になったりもします。

ただし、Karfreitag(聖金曜日)が金曜日に固定されていたり、Christi Hinmelfahrt(被昇天記念日)が木曜日に固定されている例はあります。
これはそれぞれイースターのお休み(春分の日の後最初の満月の次の日曜日)を基準に設定されている祝日です。日数が指定されているので、自ずと休みになる曜日も決まっているということになります。

Brueckentagとは?

ドイツに住んでいて面白いなと思う習慣はこれ。Brueckentagの習慣です。

直訳すると「橋渡しの日」となり、祝日と週末に挟まれた金曜日(もしくは日曜と祝日に挟まれた月曜日)は任意でお休みになるというものです。

もし、木曜日が祝日であればその日から日曜日まで4連休とちょっとした休暇がいただけます。

ドイツ人もこの点はよくわきまえていて、年に何回このBrueckentagがあるかを予め確認しておいて、同僚と相談し順繰りに1日だけ有休を取得し4日連休を設定している人が多くいます。
(勝手に有休を取得てしまってみんなの休日がかぶってしまうと、仕事が進みません。公休日ではなくあくまで「任意のお休み」なのです。ですから事前調整は必須。)

幼稚園や学校などでは「Brueckentagはお休み」と予め設定しているところもあります。

長期休暇をどーんと取りがちなドイツ人ですが、他のシーズンでも有休はうまく使って消化しています。
また夏やクリスマスではなく、祝日の固まっている4月などに長期休暇をとって有休の使用率を減らし、他の時期に少しずつ消化する人もいます。

祝日や長い休みでは、家族で集まることが多いドイツ人。
地元から離れて暮らす家族も多いので、連休になれば移動も比較的楽に設定できます。

まとめ

いかがでしたか?
国によって祝日の種類や数が違うのは当たり前ですが、ドイツでは州によって違うこと。仕事探しのヒントになるかもしれません。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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