前回の記事でライバル企業や業界全体についての理解を深めるメリットについて書きました。
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今回は、ライバル企業や業界の将来性について理解を深めたら、それを踏まえて今度は現状の自社顧客についても観察してみましょう!というお話です。
自分の担当顧客を観察してみよう!
まずは自身が担当している顧客について観察してみましょう。
自分の会社を調べてみたのと同様に、顧客についても業界での立ち位置やライバル企業などについて調べてみます。
現時点の顧客と似たようなライバル企業が近くに複数いるなら営業をかけていくチャンスです。
・大口顧客はどこだろう?
・顧客を種類で分けることはできるだろうか?
・顧客が多く存在する地域はどこだろう?
・各社が力を入れている分野は?
・それぞれの企業理念や最終目的地はどこなのだろう?
・顧客同士の類似点はあるだろうか?
など、できる限り視野を広くもって詳しく調べてみましょう。
相手に対する理解を深めることは今後の付き合いでも間違いなくプラスに働きますし、意外な規則性を発見したり、新たなデータが頭に入ってくることによって新規顧客開拓に向けてヒントを見つけることができます。
じっくり観察していくと同じ自社の顧客であってもそれぞれ別の会社、当たり前と言えば当たり前のことですが、実に様々なタイプがあることに気づくはずです。
毎年何かしらの新製品を発表している会社もあれば、長いスパンで活発な時期と静かな時期に別れているところもあります。
製品投入の時期を見極めることも、広告業界などでは大事なところでしょう。
またドイツは展示会ビジネスがとても盛んな国でもあります。
顧客の中で展示会に定期的に出展しているところがあれば、その実施要項にも目を通してみたいところ。
自身の会社も、なにかの展示会に参加できないか、探ってみるのも面白いでしょう。
ドイツの展示会 Messe(メッセ)
閑話休題、展示会についてお話しましょう。
ドイツではさまざまな業界の展示会が頻繁に開催されています。
ドイツ語でMesse(メッセ)と呼ばれるものです。
有名どころであれば、フランクフルトの自動車展示会やブックメッセ(書籍・出版展示会)、ベルリンの家電展示会、デュッセルドルフのメディカ(医療関係展示会)あたりでしょうか。カメラ好きの方であればケルンのフォトキナは必ず聞いたことがあるでしょう。
大都市で行われる展示会には、 毎回多数の企業と関係者が訪れます。
都市によって会場の規模が異なるので一概には言えませんが、1000社以上の出展に対して3~5日間の会期中に何十万人も訪れるのが普通です。
その集客力は侮れないものなので、各都市は展示会場の整備・拡張に積極的に投資しています。ホテルの整備にも同様に力を入れています。
ただホテル業界も抜け目がないもので、展示会期間中はホテルの宿泊料が2倍にも3倍にも跳ね上がります。
ドイツ国内を旅するときは、特に大都市を周る際には展示会のスケジュールにも気にかけると旅費の節約になりますね。
世の中はデジタル化していますが、企業は取引先や消費者との直接の接点を求めています。
展示会の会場は新商品の発表の場というよりも人脈形成に大きな役割を果たしていると言えます。
またEUの中心に位置するドイツは、東西南北どこからでも交通の便が良いことから、大小の規模を問わず国際的な展示会が行われる割合が高いです。
この場合、共通語はやはり英語ですね。
外国からの訪問客は非常に多く、人種を超えて様々な交流、交渉が行われます。
近年では日本の企業も積極的にドイツの展示会に参加しています。
大きな展示会では幹事役の企業が複数社と共同で巨大なブースを展開する例も見受けられます。
過去に訪問した展示会では、軽食エリアにお寿司や日本酒をおいて着物姿のアテンダントを配置し、「日本」自体を強くアピールしているところもありました。(欧米各国に比べどうしてもアピールが苦手な日本人、展示会で日本企業を見かけるとついつい応援したくなってしまいます。)
アジア勢では中国企業の躍進がやはり目立ちます。
どの分野でもどんなブースでもひっきりなしに人は行き交っていますし、中国本国からも現地からも大量にスタッフが動員されています。もちろん英語はペラペラです。
少し話が逸れたようですが、このような展示会、Messeは業界の最新情報を知るのに最適な機会と言えます。
まずは自社や顧客に関連のある展示会を見つけて一度訪れてみてはいかがでしょうか。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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