就活中のみなさん、お疲れ様です。今回もドイツでの就職を目指す方へのアドバイスを書いていきたいと思います。
就職活動をする中で最も大切とも言える部分。
自己アピール
子供のころから和を重んじる習慣にどっぷり浸かって大人になった日本人にはなかなか難しいですね。
就活指導になって急に自己分析やら自己アピールと言われて困惑する人も多いでしょう。
対するドイツは幼稚園からディベートが繰り広げられたり徹底的に個を重んじる文化です。
ドイツで中途採用を勝ち取るには、どういったポイントを売り込んでいったほうがいいのでしょうか?
今回は能力面からお話してみようと思います。
※例外は多々ありますので、あくまで私の体験談としてお読みください※
多くの企業が求めているもの
私は営業職で仕事を探していました。
メーカー・翻訳業界・出版業界・Webサービスの販売・レンタカー会社・食品業界・物流会社などなど、販売チャネルを持っているところにはとにかく片っ端から応募しました。
人材紹介会社に登録し、魅力あるオファーを待ちつつ、ネットでも人材紹介サイトでも毎日求人情報を検索し、そしてArbeitsagenturにも出向き就職についてのアドバイスを貰い、同時に英語のトレーニングを行いました。
(Arbeitsagentur についてはこちらの記事をどうぞ↓)
その中で気がついたのは以下の点です。
- 純粋に営業職の募集をかけているところは少ない
- 営業やマーケテイング部門のマネージャー職の募集がめちゃくちゃ多い!
企業は即戦力を求めています。そして同時に求められる能力はマネジメント能力。
特に新しく設けるセクションで先頭に立って働くことのできる人材です。
中途採用で企業が目論んでいるのは、多くの場合、業務拡大に合わせた新部署の開設です。大手IT企業のM&Aではありませんが、その分野に精通している人間がすでにいるなら、その能力を買い、自前で育てることなく業績アップに貢献させたいのです。
ここらへんは、ドイツにおいてすごくサバサバしてるなと感じる点ですね。そもそも入社して1から育てようという感覚の日本とは真逆で、大学在学中にインターンも一通り済ませるのが当然、即戦力となる専門家を雇おう、という国です。中途採用となれば尚更、すぐに使える人間を探しています。
*もちろん、既存部署の増強を目論んでいることも多々あります。ただ、その場合も同僚や上司からの教育で社員を育てるというよりも「今まで身につけたスキルでわれわれに貢献してください」といったスタンスの企業が多いです。
社内の教育プログラムは存在しない!
日本での就職ととても大きく異なる点です。
新入社員が来たらまずは説明会があり、研修があり、その中で会社についての理解を深めてもらったり、実際にどのような業務をこなすのかの実演や指導があり、だんだんと隣に誰もついていない状況で仕事をしてもらうようになる、という、”理解してもらう”、”育てていく”、という感覚を企業側が持っているのが日本です。
対するドイツ。
入社前のインターンで自社のプロジェクトに参加していた人、専門の職業訓練を終えて資格を取得した人、大学での実地研修を終わらせた若い人材が即戦力として入ってきます。以前にも書きましたが、例えば”大学で心理学部を卒業したけれど銀行員として就職しました”とか、”文学部を出たけれど経理担当で採用されました”、というような事例は皆無。その職種、その部署に就く準備の整った人、既に働き方を知っている人を雇うので、
入社してからの教育プログラムは殆どの場合存在しません。
実際の職務の中にOJTがあって、それを通し実践の中で学び、技術を習得していきます。
特殊な技能を求められる業界の場合、個人で資格を取るなり経験を積むなりする必要が出てきます。ですので、応募に際し、「その企業について詳しく調べること」「求人において要求されている技能について詳細を確認すること」は、とても大事な作業となります。
自分の対応できる範囲外の募集で万が一就職できたとしても、入社後にまったくついていけず途方に暮れるのは目に見えています。”誰かが教育してくれるだろう”は通用しませんので応募の時点できちんと確認しておきましょう。
多くの企業が欲しているマネジメント能力
簡単に言えばチームをまとめ、業績を上げていく能力です。
ただ、こうした能力はただ長く働いただけでは、なかなか身につくものではありません。
人や現場の動かし方など「経験」と「知識」がものをいう世界です。
自分の目の前の仕事をこなせるだけでなく、同時に同じチームの他の人や自分と直接は関係ないプロジェクトの進み具合、ひいては会社の現状まで全体的に見通せるような目を持った人。どの人がどの役割に一番適しているか、得意不得意を見分ける能力を持った人。どこに問題が発生するとどこに波及していくか見通す力がある人。現場の士気が下がったときにメンバーの個性によって最適な対処方法を見つけ出せる人。
自社内で自然発生的にはこういった人材は出てきませんから、(特に中小企業では)常に不足している人材です。
求人情報を見ていると本当によく出てきますので、マネジメント能力に自信のある人にはチャンスはたくさん転がっています。
この問題、次回以降も少し深掘りしていきます。
まとめ
いかがでしたか?
求人内容に対して即戦力となれる技術や経験をもっている方はぜひともアピールしていきましょう!マネジメント能力に自信のある方も活躍できそうな求人を探して自分を売り込んでいきましょう。
”どちらにも当てはまらない”という方、日本人であるということの強みも記事にしています↓
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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